太陽光発電買い取り制度 年内に前倒しで実施
2009/06/06
家庭用の太陽光発電設備で作った電気のうち使い切れなかった余剰分を電力会社に買い取らせる制度について、経済産業省は5日、当初予定の来年度から前倒しし、年内にも始めることを決めた。できる限り早く始めることで、普及を後押しして価格低下を促し、温暖化対策を加速させたい考えだ。また、景気底打ちへの期待が高まる中、関連産業への波及効果も狙う。
き 電力会社は現在、自主的に太陽光発電の余剰電力を1キロワット時当たり24円程度で買い取っているが、新制度では現状のほぼ倍額となる50円弱とする。買い取りにかかる費用は一般の電気料金に転嫁され、標準世帯の電気代は1カ月当たり数十円程度高くなる見通しだ。
太陽光発電設備の価格が低下していけば買い取り価格も引き下げ、設備の価格が半額になると見込まれる3~5年後に制度を終える。ただ、制度利用する家庭は、それぞれが太陽光発電を設置した年に決まった買い取り価格が10年間維持される。
同制度については、太陽光発電を設置できるような経済的に余裕のある世帯を、それ以外の世帯が高くなった電気料金を通じて支えるという「逆進性」が指摘されている。経産省では、制度開始を早めることで普及が加速すれば、制度自体が役割を終える時期も早まるとみている。そうなれば、一般の電気料金に買い取りコストが上乗せされる期間も短くなると見込んでいる。
太陽光発電協会によると、経産省が今年1月に始めた住宅用の補助金制度には、この5カ月間で約3万4000件の申請があった。前年度上半期の設置件数2万7000件を上回り、景気が悪化する中でも太陽光発電に対する国民の関心は高い。関連産業は、成長可能性やすそ野の広さから日本の産業の一翼を担うとの期待は大きく、経産省は買い取り制度でさらに後押ししたい考えだ。

















